労働市場の制度の一つである労働組合の影響を考慮した世代重複モデルを構築し,失業率と労働組合の影響との関係について分析を行った.モデルでは,先行研究で用いられる賃金設定関数を仮定し,失業が生じている状態を分析した.労働組合の賃金上昇圧力が高いとき,定常状態だけでなく,均衡経路においても失業率を上昇させることを示した.