学術論文

基本情報

氏名 山本 雅昭
氏名(カナ) ヤマモト マサアキ
氏名(英語) Yamamoto Masaaki

著書,学術論文等の名称

MID市場に向けてのインテルの戦略ポジションとその問題点

単著・共著の別

単著

発行又は発表の年月

2009/06

発行予定

 

発行所,発表雑誌等又は発表学会等の名称

広島経済大学経済研究論集

巻・号

第32巻 第1号

掲載ページ

47~75

概要

Intelは個人向けと法人向けプロセッサ生産をリードすると同時に、世界最大の半導体製造事業者でもある。ところが、このIntelの事業戦略に変化の兆候が表れ始めたのは、Marvell TechnologyへARMプロセッサ生産事業を譲渡し、代わりに、超小型のx86プロセッサの開発に着手し始めた時期であった。本稿は、この事業戦略転換期のIntelの動向を調査し、Intelが事業戦略のポジショニングを大きく変化させている背景を解き明かし、この狙いを明らかにしている。Intelが新たに標的としているのは、これまで同社が参入していなかった「家電」と「組込み」の市場である。Intelにとって、ウルトラモバイル向けの事業はこの市場への本格的な参入に向けた序章であり、あくまで通過点にすぎない。とりわけ、Intelが早期に参入を目論む市場は、ARM系プロセッサに代表されるRISC技術により独占されており、この市場開拓のためには、「性能」のよりも、「省スペース性」「価格」「省電力性」が重要となる。Intelにとってこれらの要求はこれまでに経験したことのないものであり、同社はこの技術領域に必ずしも長けているわけではない。本稿では、これらを踏まえ、MID(Mobile Internet Device)市場の形成を狙うIntelの戦略を詳細に分析し、問題点を洗い出した。最終的に、Intelのプロセッサ技術開発の戦略は極めて合理性も高く、戦略的な優位性を備えていながら、反面、事業パートナーシップ戦略に関して致命的な脆弱性を抱えていると結論付けている。